カーブ関数

カーブ関数の概要

AutoLISP にはカーブ関数という、一連の関数が用意されています。カーブ関数とは、一つの【パラメータ】から線上の点を求めたり、カーブの長さや、ある点の接線を求めたりといった図形の性質を調べる(解析する)ものです。ここでいうカーブとは、直線、円弧、円、楕円、構築線、ライトウェイトポリライン、2D/3Dポリライン、スプラインカーブ、らせんといった線状の一次元の図形要素を指します。カーブといっても、線は弧を描いてなくても、ポリラインは曲線ではない多角形でも構いません。ただし、リージョンとマルチラインは除きます。以降の関数でこれらを指定するとエラーとなります。その他、テキストやハッチングなど線状と言えないものを指定してもエラーとなります。

AutoCAD のヘルプでは、以降の関数では引数で指定するカーブの図形指定が VLA オブジェクトであることが必要であるかのように書かれていますが、VLA オブジェクトでも【図形名】でも、関数が適切に判断して処理してくれます。ここでは【図形名】を用いて例を示します。

カーブ関係の関数の座標系は UCS ではなく WCS を基準に処理されますので、注意が必要です。論理的な正しさより計算性を優先しているためか、一部のカーブ関数には図形タイプによっては幾つかの制限があることが判っています。これらの特性を理解して使用しなければなりません。